椎間板ヘルニアは治る時代です【腰椎】

【そもそも椎間板ヘルニアってどんな病気？】

椎間板は上下の椎骨の間に挟まれているゲル状の組織であり、外側の線維輪と内側の髄核という組織からできていますが、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が何らかの原因によって後ろに飛び出してしまい、神経を圧迫して痺れや痛みといった症状が出ます。

　

【原因】

ヘルニアを引き起こすとされている原因は、年齢によるも・スポーツ・姿勢・仕事内容・喫煙などが考えられます。しかし、多くは日常生活での腰への負担によるものが大半です。

・加齢により椎間板が変性をおこす
・激しいスポーツなどの繰り返し
・デスクワークなど悪い姿勢での仕事
・重い荷物を運ぶような作業の繰り返し
・喫煙
・長時間の運転

【症状】

ヘルニアといっても、レントゲンやMRIでは診断がなされていても、長い間無症状のまま、ある日突然痛みや痺れを感じるようになったり、逆に症状が出て数ヶ月〜半年で縮小する場合もありす。
ですのでヘルニアだから痛みが必ず出るわけでは無いのです。

腰部のヘルニアの代表的な症状としては、坐骨神経痛と言われる下肢の痺れや痛みがでます。坐骨神経は腰のあたりから足の裏、爪先まで伸びている人体中もっとも太く長い神経です。その領域である腰の下部から足に痺れや痛みがでる症状を坐骨神経痛と呼びます。電気が走ったような感じ、ビリビリとした感じ、皮膚がヒリヒリするなどとさまざまな表現で言われますが、お尻や足の側面、裏側、前面、足の指先のしびれなどヘルニアの出た場所によって症状も足の様々な場所に生じます。

ヘルニアの方は前屈みの姿勢をとると痛みが強くなる傾向があります。または、立位や寝転がって足を上げる事が出来なかったりする事も特徴です。

　

【治療】

椎間板ヘルニアを治すための治療法には、様々なものがありますが、当院では下記の3つの治療をメインに施術を行います。
※他にも特殊な電気治療やカッピングなど様々です。患者様のお身体に合う治療を導き出し、的確にアプローチしていきます。

①背骨・骨盤矯正

ヘルニアは、身体の歪みからも起こります。
背骨の歪みが酷くなると、それによって配列の乱れた腰椎の一部分に圧がかかり、押し潰されることにより、間に挟まれているクッションが後ろに押し、神経に触れてしまいます。

そのため、土台である骨盤、背骨を正しい位置に誘導してあげる事により、圧迫されていた神経の通りが良くなり、結果として痺れや痛みを取り除く事ができるのです。

②鍼治療

ヘルニアに対する鍼治療の効果としては、血流の改善、体内疲労物質の除去、傷ついた組織の補正作業などを非常に得意としている治療法です。鍼はなんといっても患部に直接刺激を送る事ができるのが利点です。疲労している筋肉や椎間の靭帯の付近に直接、またはそこに関するほかの場所の経穴に施術することによって、背骨を支えている筋肉と椎間同士の緊張が緩み、椎間板にかかる負担を減らします。また、椎間板への血液の栄養もよくなるので、椎間板自体も修復します。

③手技療法

当院では、鍼治療、背骨矯正治療の方も、必ず手技治療（手によるマッサージ）を受けていただいております。
まずは患部を触診し、しっかりと状態を把握しつつ、マッサージで必要な筋肉を緩めていきます。
鍼、矯正をする前には、周囲の固まった筋肉、組織の緊張を和らげなければなりません。その後に鍼、矯正を行う事により、より治療効果が出やすくなります。

※鍼、矯正が苦手な方は、マッサージ、電気治療、温め治療などでもヘルニアの治療は可能です。

【セルフケア】

ヘルニアに効果的なセルフケアには、①姿勢を意識する②腰部周囲のストレッチを行う③体幹トレーニング
があげられます。

①姿勢に関してですが、猫背、巻き肩、腰座り、あぐら、片足重心などが痛みや痺れを誘発させますので、そこを注意していく事が重要となります。

例えば立位姿勢では、肩幅に足を広げて立つ、もしくは台に片足を乗せる。
座位では背もたれに寄りかからず座る等。

どちらの姿勢でも意識することは、『顎を引き、天井から吊るされついるようなイメージ、胸を張って肩を引き下げる、お腹を凹ませる』です。
毎回意識するのは大変ではありますが、気付いたらやるだけでも、時間はかかりますが段々と良い姿勢へと導かれていきます。

②腰部周囲のストレッチですが、お尻（大臀筋、中臀筋、梨状筋）体幹（腸腰筋、起立筋）を伸ばすことを意識します。

ストレッチは、座位、立位、背臥位でもできますので、少しの空いた時間などにやるだけで効果は絶大ですよ！

体幹ストレッチ　（特に腸腰筋）

臀部ストレッチ

③腰を強固にする体幹トレーニングですが、こちらも一日一回、20〜30秒1セットで、2.3回ずつやっていきましょう。
体幹を鍛えることにより、腰部の筋力アップで姿勢が良くなり、腹圧も高まって腰部周囲が安定します。
さらには臀部が強くなると、体の土台である骨盤のバランスが良くなりますので、より腰の安定感が増します。
そこまできついトレーニングではありませんので、是非やってみて下さい。

プランク

ヒップリフト

サイドプランク

意識が変われば姿勢も変わります。
是非実践してみてくださいね！

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